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【Kaedear】新作ワイヤレス充電式スマホホルダー【ビートル】

2021年6月13日

前回、Kaedearのワイヤレス充電式スマホホルダーの紹介記事を書いたら、Kaedearから「商品提供するからどんどん記事書いてくれや」的なメッセージが来たので、とりあえずダメ元で一番高いドライブレコーダーをねだったけどダメと言われた。代わりに届いたのがこいつだ!

今の CAMP2MAGAZINE にそこまでのパワーはないと自覚しつつ、案件を積み重ねてブランドの強化に努めたい。

バージョンアップしてからの変更点と使用してみての所感を交えて紹介するが、結論としては「あちらを立てればこちらが立たず」と言った印象。

メリットが2点、デメリットは2点。私的にはデメリットの方が大きいから後退。

ワイヤレス充電式スマホホルダー

まず、この製品の基本的な情報から述べておく。コンセプトはスマホホルダーとワイヤレス充電器をくっつけるという、便利な物と便利な物をくっつけたらすごく便利という単純発想。

似たような商品が多くあるが、Kaedearいわく、Kaedearがワイヤレス充電スマホホルダー発祥らしい。真偽の程は知らない。

充電が有線から無線になることによるメリットを長々と書いたのが前バージョンを紹介したこちらの記事。

バイク用ワイヤレス充電式スマホホルダーを3ヶ月使ってみて

もはやバイクとスマホは切っても切り離せない存在となった。というよりあらゆる分野でスマホは必需品となりつつある。ということでバイクとスマホの接点であるスマホホルダーにも拘るべきだ。と強引に筆を走らせてみ ...

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基本的なスペックは↑の記事で紹介しているから今回はその前作との差分に焦点を当てた。

変更点1:取付可能なスマホの種類が増えた

前作では固定できるスマホサイズの縦横比が一定で、物によっては固定出来ないと言わなくても若干の隙間に不安感を覚えさせる仕様だったり、背面カメラの出っ張りが大き過ぎると、そこがスマホホルダーに干渉してホールドボタンを押せなかったりしていた。

今作はこれを解消すべく以下の2点の変更が加えられた

  • 固定横幅が微調整可能に変更
  • 背面カメラの出っ張りに干渉しない形状に変更

スマホの固定横幅が微調整可能になった

右下と左下のホールド部分を左右に微調整が可能になった。前作ではここの調整が出来なかったせいで縦長、あるいは幅広のスマホを固定しようとするとイマイチ、フィット感に欠けるものだった。

多分iPhoneをベースに開発して作った前作がまあまあ売れて、次回作ではiPhone以外のスマホのシェアも広げていこうという至極当然な流れ。

これのおかげで愛機のOnePlus8Proもガッチリ固定できるようになったが、調節部分がネジで固定されているので振動でネジが緩まないかが心配。ここが外れると一瞬でスマホがパージしてしまうので点検しないのはリスク。

背面カメラの出っ張りに干渉しなくなった

これは前作でよく言われていた不満点で、スマホ背面のカメラの出っ張りがスマホホルダーに干渉して、固定するためのボタンが押せなくなってしまうという問題があった。

スマホケースを着けていれば、この問題を引くことはなかったが、スマホを裸で使っている場合やバンパータイプのケースを着けている場合は何かしらの対策が必要だったため、その対策が今作から投入されている。

わかりづらいが中央のボタン部分が高くなっている。

変更点2:上固定部分の形状が変更

今回の変更点で一番わかりやすく、理解し難いポイント。

前作は四隅を4点で固定する形状であったが、ビートルでは上部分が左右で繋がって辺で固定する形状にすることで2点+1辺での固定構造になった。

だが正直、この変更によって安定感が増したのかというと良くわからないし、公式にもこの形状のメリットは記載されていない。

そしてこの変更が残念と評価せざる得ない以下の問題を孕んでいる。メリットは見出だせなかった。

  • スマホの通知領域が表示できない
  • スマホの照度センサーが隠れて画面が暗くなる

このカブトムシに模したオリジナリティのある形状にしたのもビートルと名付けるための意味があったんじゃ無いかとKeadear側の狙いを邪推してみる。

名前を付けるのはユーザからも馴染みやすいしブランドイメージの定着に繋がるから良策だと思うが製品本体に「ビートル」もプリントが無いのはいささか心配。それでいいのかKaedear。

スマホの通知領域が表示できない

通知と言うと、iPhoneもAndroidも画面上部の通知バーに表示され、さらに画面上部から下方向にスワイプすると通知の詳細を表示される仕様。しかし使ってると分かるのだか、このビートルの角が邪魔して上からスワイプが出来ない。

俺は普段、画面操作が出来るようにオープンフィンガーグローブを使っているから感じる不満なのかもしれないが結構不便。

俺がマイノリティなのは自覚してるから見逃してもいいのだが前作で出来たことが出来なくなるのは残念。

スマホの照度センサーが隠れて画面が暗くなる

文字通りの問題なんだけどもう少し補足する。

照度センサーはスマホの画面の上側に搭載されており、文字通りスマホに当たっている明るさを計測するものだ。

このセンサーにより外が明るければ画面も明るく、暗ければ画面も暗く表示されることで人間が見やすい明るさに調光してくれるのだが、このビートルの角が照度センサーを覆ってしまい、日中でも画面がほんのり暗くなってめっちゃ見づらい。

俺が使ってるスマホ(OnePlus)だけか?と思って一応iPhone8でも検証したけど同様に再現した。こればっかりはKaedearの試験不足を疑う一点。

変更点3:ワイヤレスと有線で同時充電可能になった

実はこのスマホホルダーはワイヤレスだけではなく、ケーブルでの充電にも対応している。この機能自体は前作から引き続きの機能ではあるのだが、前作では出来なかった無線と有線の同時充電が可能となった。

これは「スマホを無線と有線で2倍充電だ!」という訳ではない。そもそも現時点でのスマホは無線と有線の同時充電に対応していないし、未来永劫そんな機能は実装されない。

じゃあ、なんでそんな同時充電なんて機能付けたの?って思うかもしれないが、これによりスマホを充電しながら同時にGoProの充電が可能になった。

しかし、バイクでのGoProなんてまだ一般的には普及していないから一般ライダーへの訴求はイマイチなんだが、逆にYoutubeで活動しているモトブロガーには超刺さるはず。

そしてYoutuberが勝手に宣伝してくれたら、この機能自体は必要なくとも一般ライダーにも売れるという流れが期待できる。というKaedearの戦略が垣間見えた。モトブロガーに送り付けまくれ。

その他変更点

以下は特にメリットもデメリットも享受されなかった細やかな変更点たち。

ステッカー封入

今回から内容物の一つにKaedearのステッカーが封入された。ライダーはバイクに意味なくステッカーを貼る生き物だからユーザが勝手に宣伝してくれる寸法。俺はいらんけど。

数円で作れそうなステッカーを入れるだけで宣伝してくれるんだから費用対効果抜群。

SAEコネクター搭載

現物を見て気になったのがこのSAEコネクター。本体から伸びたケーブルの20cmほどのところにケーブル同士を結合する脱着可能なコネクタが付いている。

この辺のことは全然知らんし調べても全然分からなかったのでバイク屋に聞いたけど分からなかった。

多分、故障した時や新作が出た時でもケーブルの抜き差しだけで交換できるとかだと思う。

USB入力が可能になった

今までは出力のみに対応しており、出力の役割はスマホとスマホホルダーをケーブルで繋いで充電が行える点にあった。

逆に今回可能になった入力の役割はモバイルバッテリーとスマホホルダーをケーブルで繋ぐことで、モバイルバッテリーの電力をワイヤレス充電側に流すことが出来るようになった。

果たしてわざわざモバイルバッテリーを繋いでワイヤレス充電をする人はいるのか、と思うだろうが、これは電源を有していない、例えばロードバイクなどのユースケースを想定した機能なのでバイク乗りのメリットは無い。

注意点:ワイヤレス充電に対応してても充電できないスマホもある

これは公式にもアナウンスされていることで、スマホ側のワイヤレス充電の受信ポイントが中央辺りに無く、例えば下寄りの場合などは充電できない仕様になっている。

商品ページにはXperiaとAQUOSがそれに当たると説明があるが、果たして本当にXperiaとAQUOSの全機種がそうなのかというと甚だ疑問。

日本の全てはiPhoneを中心に回っているのでiPhoneユーザは何も心配はいらない。AndroidユーザはSNSで人柱を見つけて買うのが一番安全。

バイク用品店に展示されるならユーザが自分のスマホで確認できて良いのだが、その日が来るのかは不明。がんばれKaedear。

というかこれはスマホホルダーの固定部を上下で同比にしか動かせない機構であるが故の問題なので、そこをクリア出来たらスマホの機種を制限せずに済むのだが難しいのだろうか?

と思ったが、XperiaもAQUOSもユーザ数は微々たるものだし、費用対効果的にそこに割くコストはないのだろう。

次出すならクワガタがいいなぁ

アップデートの大半は「新規機能」というより「バグ潰し」といった感じなんだが、へんな色気(角)を出したばかりにデグレが起きた一品。レビューのために前作から取り替えたが早くも元に戻したい。しかしそうすると半年でスマホホルダー3回取り替えに来た変なやつというレッテルをバイク屋に貼られそうで怖い。

総括として、この製品を勧められるのは以下の人たち。iPhoneユーザは前作使えばいいじゃない。

  • スマホのサイズのせいでスマホホルダーに取り付けられない(マイナー機種や馬鹿でかいスマホケースなど)
  • スマホとGoProを同時充電したい
  • スマホの自動調光機能をオフにしている
  • 信号待ちにスマホをあれこれ操作しない人

今回のアップデートでデメリットばかりに目が行ってしまうが、名前付けやモトブロガーに訴求を掛けている辺り結構イイ線を行ってるとは思うし、ハイテクバイク用品を精力的に商品開発し続けてくれているkaedearは貴重な存在。だと最後に軽くフォローしておく。がんばれKaedear。そしてもっと案件をくれKaedear。

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